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日本文化学科のブログ

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【遠隔講義体験レポート その2 応用言語学編】

おもしろ授業

日本文化学科で行われた遠隔講義について、体験レポートが届いています。
第2回は「応用言語学」についてです。

 日本文化学科の専門科目の中には「言語」について学ぶ科目があります。この「言語」の不思議を探っていくような学問を「言語学」と言います。
「応用言語学」はその一つで、沖縄国際大学の日本文化学科では沖縄の生活の中で日々使用されている「ウチナーヤマトゥグチ」について学びます。
では、さっそく3年生の大竹芳典さんに、「応用言語学」の遠隔講義について報告してもらいましょう。

 応⽤⾔語学の講義では、現在の沖縄の⼈々が⽇常的に話している「接触⾔語」(ウチナー ヤマトグチ)がどうやって今の形になったのかという事について、「標準語」の特徴と 「伝統的な沖縄⽅⾔」の特徴、から分析を⾏いました。 この講義のねらいをシラバスでは、「講義で学んだ事を応⽤し、地域の⾔葉にも⾔語学的な現象を⾒抜く⼒を⾝につけ、⼆つの⾔語が接触した時に起こる現象についての知識を⼿に⼊れ、データ化し、理論に基づいた整理の仕⽅を学ぶ事」だとしています。シラバス通り、遠隔講義でもそのねらいを⼗分に達成できる講義内容であったと感じています。 
 この講義の進め⽅は、初めに、ポータルサイトへと送られてくる「接触⾔語」についての資料に⽬を通します。その後、同じくポータルサイトから課題をダウンロードし、資料をよく読みながら、その時のテーマとなっている接触⾔語の例を、⾃分の⽣活の中から探し出しながら、課題を埋めていきます。そして、次の週にその範囲についての解説がYouTubeで⾏われ、その次の週までの課題が提⽰されます。 このような講義を繰り返していく形式が主となり、途中で中間レポートの課題が出されました。
 前期の中間レポートでは、実際の⽣活の中(テレビ、ラジオや友⼈とのLINEのやりとり)から接触⾔語の例を⾒つけ出し、それぞれの例がどのような⾔語現象でその形になってるのかについての分析と整理を⾏う課題が提⽰されました。 私の出⾝は沖縄ですが、普段標準語だと思って使っている⾔い回しが実は接触⾔語であった、という例が多くありました。沖縄出⾝の学生なら、簡単にこなすことができると感じていた課題でしたが、「標準語」だと思って話していた⾔葉の分析は沖縄出⾝だからこそ、興味深く、そして難しいと感じる場⾯も多くありました。課題を通して⽇常の⾔葉遣いに敏感になることができました。
 ⽇常の⾔葉がテーマとなっているので親しみやすく、そして、⽇本語標準語、琉球語、接触⾔語の多くの分野に関連する講義ですので、是⾮沢⼭の⼈に受講をお勧めしたいと感じた講義でした。
 
 初めは戸惑っていた遠隔講義でしたが、週を追うごとに慣れていくことができました。しかし、私は20科目履修していたので、遠隔講義で出される課題に毎日追われて大変でした。何とか乗り切ることができましたが、生活リズムを整えて計画的に勉強することの大切さを痛感しました。