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日本文化学科のブログ

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【司書課程の4年生のみなさんが卒業制作としてテーマ展示の実習を行いました!】

図書館司書課程通信
日本文化学科には、学校図書館の専門職の1つである「学校司書」の資格を取得するための「学校司書のモデルカリキュラム」という課程が設置されています。この課程は今年度から本格的にスタートして、初めての卒業生を送り出すことになります。

今年度、本モデルカリキュラムを受講した8名の学生たちが、卒業制作として、沖縄国際大学図書館の施設と資料を活用した、テーマ展示の実習に取り組みました。

4年生が設定したテーマは「かせぐ・ためる・つかう~大学生の大学生による大学生のためのおカネのはなし」。



4年間の大学生活を通して、自分たち自身が常に課題に感じていたことをテーマとして取り上げ、後輩たちによりよい大学生活を送ってほしい、というメッセージを込めて、次のような目的を設定してくれました。

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生きる上で欠かせない要素であるお金は、大学生にとっても最大の悩みであろう。そんなお金について大学生は特に何を悩んでいるのだろうか。今回の企画展示では、大学生のお金事情を考えるための前提として、まず大学生の生活にどれくらいのお金がかかっているのか、データをポスターで提示する。その上で、大きく「かせぐ」「ためる」「つかう」の3つのカテゴリーに分けてお金をめぐる悩みや課題を解決する手助けになる資料を展示したい。そのうえで、3つのカテゴリーは以下のように定義する。
「かせぐ」→アルバイト、職に関する情報、学生起業
「ためる」→節約術、日々の家系のやりくり、お金に囚われないライフスタイル
「つかう」→趣味、旅行、留学、奨学金
ポスターには、大学のお金事情などの統計情報を視覚的に分かりやすくまとめて掲示する。また、いまお金で困っていることを書いて張り出したり、利用者にも困っていることを書いてもらう参加型の要素を取り入れたりするなど、あらゆる視点で身近に問題を感じてもらえるようなコーナーとしたい。
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今回の展示では、本を並べるだけでなく、4年生らしい様々なアイディアを取り入れてくれました。
例えば、お薦めの本を紹介するPOPを作ったり、展示では紹介しきれなかった「お金」に関わるジャンルの資料をガイドする「パスファインダー」を作ったり、さらに、タイトルボードには、大きな木のオブジェを作り、「大学生のお金あるある」を小さな花形・葉っぱ型のカードに書いて、それをボードに貼り付けてもらう、参加型の展示を考えたり、お金の使い方を学ぶガイドブックを取り寄せて配布したり。





















展示コーナーは、図書館2Fの階段を上ったフロアの中央に設置しています。そのため、タイトルボードの裏面が寂しくなってしまわないように、裏面にも、お金にまつわるエトセトラ、ということで、貨幣の歴史などの豆知識や、大学生の出費についての生活実態調査の結果などをまとめたポスターを掲示し、発信型の展示を行ってみました。



この卒業記念展示コーナーは、沖縄国際大学図書館にて、4月15日まで、4年生が卒業した後も、新入生やオープンキャンパスの来場者も活用できるように公開する予定です。

今年度の4年生は、3年生になった頃から、コロナ禍の影響で、グループワークや実習に制約がかかることが多く、なかなか思い通りの活動ができない時期が長く続きました。現在も沖縄の感染状況は改善しているとは言えない状況ではありますが、こうして卒業記念の実習を実現でき、とてもよい思い出になりました。また、実習の場を提供して下さった図書館の皆様にも感謝申し上げます。



展示実習が終わった後は、お世話になった図書館のスタッフの皆さんに「4年間、素敵な図書館を使わせていただき、ありがとうございました」とお礼をお伝えしました。
卒業後は、図書館や教育機関で働く人、民間企業に就職する人、大学院に進学する人などさまざまですが、これからも、資格課程での学びを生かしてそれぞれの道で頑張ってほしいなと思います。