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日本文化学科のブログ

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【文化情報学研究室でグループディスカッションを行いました!】

研究室・ゼミナール紹介
日本文化学科では3年生になると、それぞれの興味関心をベースに、日文の専門領域とからめながら、各自が自由なテーマを設定して「卒業研究」を進めていくための研究室を選択することになっています。

4月中旬から「ゼミナールⅠ・Ⅲ」という、研究室メンバーによるゼミ形式の授業が12の領域でスタートしていて、5月のこの時期は、同じ授業を受ける4年生との交流を目的としたワークが行われています。

この日は文化情報学研究室で、グループディスカッションが行われました。
昨年度の卒業論文集に掲載された2つの論文を事前に読んで、基礎知識をふまえて、当日与えられるテーマについて、4~5人のグループで解決策を提案したり、原因を考えて、ディスカッション後にプレゼンテーションを行う、というワークです。



テーマの1つ目は、「ジェンダーフリーを意識した沖縄国際大学のマスコットキャラクターをあらたに提案(作成)しなさい」といもの。
沖縄国際大学では現在、「びっくりん」と「はてなん」という公式キャラクターががんばってくれていますが、設定を調べてみると、

「びっくりん」はとても元気な男の子。目標を見つけて活発に活動しています。趣味は海釣り、好きな食べ物はヤギ汁。
「はてなん」は知りたがりの女の子。いつも“なぜなぜ?”と問いかけています。趣味はヨガ、好きな食べ物はポーク卵おにぎり。

となっており、男の子のカラーは青色、女の子のカラーは赤色、というように、ジェンダーバイアスがやや感じられるように思われます。
この点をふまえて、3・4年生の合同チームで新たなキャラくらーを考えてもらうことになり、ディスカッション後のプレゼンテーションでは、
●「くいなさん」(県外の受験生にもアピールできるように、ヤンバルクイナをモデルにした新たなキャラクター)
●「まなびん」(びっくりんとはてなんを合体させたキャラクター)
●「おきピヨ」(大学でよく見かけるイソヒヨドリをモチーフに。動物にすることで性別を感じさせなくする)
●「びっくりん」と「はてなん」(キャラクターはそのまま、性別を感じさせる設定をすべて削除、左右対照の双子設定にする)
といった提案がありました。



3・4年生が一緒にワークを行うのは今回が初めてでしたが、4年生がリードしつつ、3年生も得意を生かしてイラストを描いたり、プレゼンテーションをサポートしたり、とこれから1年間ともに学ぶメンバーとの交流を深めている様子が印象的でした。



今回のワークでは、「ジェンダーフリー」を、「性別がないこと」「性差を感じさせないこと」とらえるグループが多かったのですが、「ジェンダーフリー」のフリーとは皆さんが考えるように「無いこと」にするのか、「ジェンダーから自由になる」とはどういうことなのか、まだまだ不十分かもしれません、という、担当の山口先生からのコメントもありました。

文化情報学研究室では、表現の自由の観点から、漫画やアニメーション、ドラマ、CM、小説などの様々なメディアの中のジェンダーバイアスを捉えたり、過去から現代への推移を調べたり、といった研究を行う学生も多く在籍しています。今日の学びをきかっけにして、表現の自由やジェンダーの考え方について理解を深めていきましょう。