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日本文化学科のブログ

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【2年生必修科目「アカデミックライティング」、アシスタント学生が活躍しています!】

おもしろ授業
日本文化学科では、学生たちが将来どのような進路を選ぶとしても、人生を力強く切り拓いていくためにかならず役立つスキルとして、言語運用能力を高める授業を1年生から段階的に展開しています。

2年生必修科目「アカデミック・ライティング」もその一つ。
この授業では、2年生120名を3つのクラスに分けて、大学生らしい説得力のある文章を書くことを目標として、
●学術論文の執筆に必要な文章表現力
●学術研究を進めるための方法論
●研究に必要な基本的なデータサイエンスの知識・ソフトウェアの操作能力
といった3領域の力の習得を目指しています。

この日の授業では、前回までのライティングのトレーニングをふまえて、最終課題として学生一人ひとりが取り組む学術論文形式のレポート作成のための、研究テーマを決定するワークを行いました。

山口先生のクラスでは「不適切にもほどがある! 1980年代の文化的コンテンツ」という統一テーマを掲げ、学生一人ひとりが、将来の目標や3年生になってから選択する研究室のテーマを意識しながら、問題意識や仮説を設定したり、調査する文化的コンテンツの入手可能性などを検討しました。

そして、この日の授業の後半はテーマを決定するワークがあるということもあって、昨年度までにこの授業を受けて優秀なレポートをまとめてくれた3年生、4年生のアシスタント2名もも業に参加して、2年生の相談にいろいろと乗ってくれました。







アシスタント学生とも相談をしながら、学生たち一人ひとりが考えたテーマは次のようなものでした。
「1980年代のアイドルの衣装は、今のアイドルの衣装とは違って、純白でフリルの多いスカートなど、少女性が強調されすぎていないか?」
「1980年代のアイドルの歌詞の一人称は、いまよりも男性性、女性性を強調しすぎていないか? マッチさんは「俺」、聖子ちゃんは「アタシ」などを使っているのでは? 現代のアイドルの歌は男女の区別のない一人称が多く使われているのでは?」
「クレヨンしんちゃんのギャグはアニメ放送当時から徐々に変化しているのでは? おしりを出す表現は変化していないか? 親を呼び捨てにする表現に変化は生じてないか?」
「1980年代のスポーツ漫画には今では考えられないような「しごき」の場面が多く描かれているのでは? 練習中は水を飲むな、というような非科学的なルールも多いのでは?」
「1980年代の学園ドラマでの先生と生徒の関係性は現代のドラマと大きく違うのでは? 先生に対する敬語の表現にどのような変化がみられるか?」
「古い日本語教育のテキストには、外国人のイラストなどにステレオタイプ的な表現が多く用いられているのでは? 外国人=欧米人というような偏ったイラストの表現になっていないか?」



授業に年が近いアシスタントさんが授業に参加してくれることで、先生よりも(?)気軽に相談ができるためか、一人ひとりの研究のテーマがどんどんと面白い方向に膨らんでいっているようでした。





次回の授業では、今回提出した仮テーマをさらにふくらませて(または絞って)テーマの確定作業を行っていきます。
2年生が入学後初めて取り組む本格的な学術論文形式のレポートですが、面白いテーマばかりでレポートの完成が楽しみです。
これからも頑張ってください!