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日本文化学科のブログ

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【一日大学生体験「Weekday Campus Visit」が開催! 文学ゼミの様子をリポート】

おもしろ授業
大学の講義を高校生が直に体験することのできるWeekday Campus Visitが、2024年9月23日に開催されました。
この日は祝日で高校生はお休みですが、大学生は通常の出校日となっていて、大学生活を体験してもらうにはぴったりの一日。
日本文化学科では、3時間目に開講されている、近現代文学ゼミ、古典文学ゼミ、琉球語・文学ゼミの3つを開放して、高校生の皆さんに参加してもらいました。

村上陽子先生が担当する日本近現代文学ゼミでは二人の高校生を迎え、太宰治「カチカチ山」についてのグループディスカッションを行いました。
太宰はこの作品で、ウサギに16歳の少女、タヌキに37歳のおじさんという設定を加え、冷徹な美少女が食いしん坊でおまぬけなおじさんを翻弄する物語として「カチカチ山」を捉え直しています。



講義ではまず、ゼミ生に小説を読んだ感想を話してもらい、それをベースにして5グループに分かれてディスカッションを進めました。
教員からは、もしもウサギが37歳のおじさんで、タヌキの方が16歳の少女だったとしたら物語の印象はどう変わるかを考えてみてね、という課題も出しました。
各グループの話し合いでは、自分たちが知らず知らずのうちに持っているジェンダー観について掘り下げたり、ウサギ/タヌキという動物が持つイメージについて語り合ったりしました。






また、もしもウサギとタヌキの性別が変わったら物語の印象ががらりと変わってウサギがひどい悪者に見えてしまうという結論に至ったグループも多く、なぜそのように感じるのかについても意見を出してもらいました。



文学を読むことは、作品を読み深めると同時に自分自身を問い直すことでもあります。
「あたりまえ」を疑い、新たな読み方を作る学びを楽しんでいきましょう!