第201回目のシマ研究会では、「石垣市教育委員会副読本配布中止問題」について、教育法学、憲法学の専門家が、補助教材の法的位置、教師の専門性、専門家の補助教材作成といった視点からの報告を行いました。
歴史学専門のコメンテーターコメントをはじめ、関係者(当事者)からのコメントも出るなど、複眼的視点での問題提起・確認の重要性を再確認する研究会となりました。
【第201回シマ研究会】
石垣市教育委員会副読本(配布)中止問題について
ー補助教材の法的位置・教師の専門性・専門家の補助教材作成ー講 師:安原陽平 (南島文化研究所所員/沖縄国際大学総合文化学部講師)
コメンテーター:池上大祐 (琉球大学法文学部准教授)
司 会:狩俣恵一 (南島文化研究所所員/沖縄国際大学総合文化学部教授)
日 時:2017年7月24日(月)午後4時20分~6時10分
場 所:沖縄国際大学 13号館4階403教室
《参加者からの声》アンケートより一部抜粋
行政の裁量が教員裁量を大きく上回り、影響力が年々高くなっていることに危機感を覚える。政治的意図、教育への介入の増大が危ぶまれる。あと一時間は討議の時間が欲しかったです。非常に面白かったです。(40代女性、教育関係)
学生の頃から、子どもの学習権の問題、発達について、また歴史について勉強していたので、今日の発表の内容はとても自分にとってためになりました。私は教育法の視点や教師の専門性を重視するのですが、安原先生のおっしゃっていた憲法学からの視点もとても大切で新たな知見が開けたように思います。ありがとうございました。(20代男性)
政治的な問題点と教育現場の兼ね合いがかなりシビアであると感じた。(20代男性、学生)
教育を権力の作用としたときに、教育委員会の裁量と専門家(教員や執筆者)の自由との間の、反比例的な関係があるという話は、法学にうとい私にとっても勉強になりました。コメント、会場とのやりとりも良かったです。(30代男性、教育関係)
多くの皆さまにご参加いただきました。ありがとうございます。